エネルギー×食×社会システム＝Local Design

シン・エナジー株式会社（以下、当社）は、再生可能エネルギーは地域固有の自然資源（太陽光・風力・森林・地熱・水力・有機廃棄物）を活用して電力や熱エネルギーを生み出す点から「エネルギーは1次産業」という考えのもと事業を行っています。
脱炭素を「目的」ではなく「手段」とし、太陽光発電や木質バイオマス発電など適地に応じた再生可能エネルギー発電設備のエンジニアリング及び、エネルギーの地産地消に向けた地域のエネルギー会社の運営サポートを行っているのです。そして「エネルギー」を基軸に「食」「社会システム」の新たな価値を創出するという地域共生型のローカルデザインを行うことで循環型社会の実現を目指しています。

シン・エナジーの提案の軸は「共生」

地域と共生していくためには「社内連携」と「地域連携」の２つの軸を意識することが重要だと考えています。
日本の多くの地域は、豊富な資源に恵まれています。例えば、都市部であっても、「ゴミ」も見方を変えれば資源となり、ビルの壁面も太陽光という資源を得るための土地になり得ます。
当社ではまず「今はまだ使われていない地域資源」をどのように活用すれば「地域を支える資源」になるのかを、対象地域とともに丁寧に顕在化します。そして、当社の再生可能エネルギーの開発専門部門と「社内連携」を行い、地域資源を持続的に活用する最適な手段を導き出します。
さらに、その地域資源を適切に域内循環させていくためには、地域主体となるエネルギー会社が必要になります。再生可能エネルギーを地域でつくり、賢く使うためのプラットフォームとなるこの会社は、地元の林業者・農家・家庭・民間企業・施工会社・金融機関などと「地域連携」をとりながら、未来の地域の姿を描いていくのです。

島からはじまるローカルSDGｓ～兵庫県淡路市の事例～

兵庫県淡路市における事例をご紹介します。


2021年1月に淡路市、淡路市第三セクターの株式会社ほくだん（以下、ほくだん）、当社の3者で「淡路市地域新電力連携」に関する協定を締結しました。
同年4月には、地域新電力「あわぢから」を事業主体とし、暮らしの持続・農と食の持続・エネルギーの持続を掲げた「あわじ環境未来島構想」の具体化を目指して運営をおこなってきました。
これまでの「あわぢから」の取り組みは、外部電源を活用して供給する「地域新電力」の役割を担うことに留まっていましたが、現在は2050年ゼロカーボンに向けて「あわぢから」が淡路市の脱炭素施策を牽引する「地域エネルギー会社」として機能し、再生可能エネルギー開発やエネルギーマネジメントを行っていくことを目指しています。
そして立ち上げから1年が経った今春、「あわぢから」が次なるステージへと進むための大きな後押しがありました。それが、環境省が推進する「脱炭素先行地域」への採択です。
淡路市が主となり、共同事業者としてほくだんと当社が参画する形で淡路市のゼロカーボンシティ実現への道筋を描き、まずは淡路市の北東部にある、市の縮図ともいえるコンパクトシティ「夢舞台サスティナブル・パーク」を中心としたエリアで、自家消費太陽光、竹ボイラーによる燃料代替、通勤通学のEV化を推進し、様々な分野における脱炭素の取り組みを行うことにしました。さらに、市内のため池や荒廃農地を活用した太陽光発電設備（※農地は営農型）の導入も並行して進めることでこの活動を市内全域に波及させていきます。

地産地消型の再生可能エネルギーを創り、賢く使う仕組みづくりを、地域エネルギー会社が行うことで、持続的に資源が循環し、活発な経済循環が巻き起こるのです。

これからも当社は地域とともに資源の「外部依存」から「地域内循環」への転換が進むよう再生可能エネルギーの開発を基軸に新たなローカルデザインを行ってまいります。