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地域の皆様とともに歩んだ10年の軌跡 ②
リニューアブル・ジャパン株式会社

※本コラムは、「地域の皆様とともに歩んだ10年の軌跡 ①」の続きになります

2.自治体との幅広い協業実績


※本編はインタビュー形式でお届けいたします

―――― 次に、開発が終わったあとの地域との繋がり、活動について教えてください。

眞邉:当社は発電所の開発だけでなく、運営や保守等のO&M業務も行っています。特に、その地域に根を張るべく、発電所の近くに事務所を設立し、その地域に住んでいる方を採用しています。雇用の創出は目に見える地域貢献ですし、20年超の事業運営を進める上で、住民の皆様と「ご近所付き合い」を続けていくことは必要不可欠です。
また、一関市の勝部前市長から、教育活動への支援につき依頼を受けました。立地協定の締結以来、市内の小学校などへの図書寄贈を継続して行っています。また、発電所に児童生徒を招く、若しくは小学校へ当社社員がお邪魔して再生可能エネルギーに関する模擬授業等も行っています。再エネへの関心を持ってもらうだけでなく、将来一緒に働くことができたら嬉しいですね


(写真:小学生を招いて環境学習会を開催。ドローンによる模擬監視の様子)


眞邉:さきほど「ご近所付き合い」と言いましたが、三重県玉城町の事業では発電所の隣にチューリップや農作物を栽培し、収穫した作物を地域の皆様に還元するなど取り組みも行っています。今年は久しぶりに環境学習会と併せ収穫祭を開催できればと考えています。

―――― 発電所開発を進める中で、当社は地銀や地域の金融機関からサポートを受けて進めているケースが多いと思います。

眞邉:地域で信頼を得ながら開発を進めていく上で、地銀や地域の金融機関との協業は大変ありがたいですね。地銀の皆様は地域振興や発展に非常に熱心で、その熱意や人脈にいつも助けていただいています。一関市のソーラーシェアリング事業が成功したことも、岩手県に地盤を有する東北銀行による支援があったからこそだと思います。オール岩手で取り組んだ事業として、評価を頂いている。
東北銀行とは、事業での協業を経て、当社への出資の申し出も頂きました。また本年1月13日付で「東北地域における再生可能エネルギー事業に関する協定書」を締結しています。当社の株主として、福岡銀行もいらっしゃいますが、毎週意見交換の場を持ち、自治体との協業や地域振興に向けた取り組みを具体化すべく協議を重ねています。

―――― 当社は再エネ事業者ですが、ユニークな取り組みとして、物産展サポートも行っています。

眞邉:垂水市との関係性の中で、東京と大阪で販路拡大事業を受託した取り組みがあります。垂水市は食材に非常に恵まれていながらも、農水産業に従事されている方にとって国内最大の消費地である東京は遠く、販路を広げることに苦慮されていました。そこで、RJ社員の人脈を活かし、垂水市の農水産業の生産者とSNSメディアを介した販促活動を実施しました。著名なシェフによる現地視察の機会を設ける取り組みや、都内のレストランへカンパチや豚、焼酎等の食品だけでなく生産者の皆様にもご来場いただき、メディアへ紹介するイベント等を開催、その実績は市報にも掲載いただきました。
<リンク元:鹿児島県垂水市/平成28年広報たるみず8号 P16~17>

これが2015年以来続いています。コロナ禍の影響でここ数年は開催できていませんが、落ち着いたら再開したいですね。


(写真:販路拡大事業における現地視察の様子)


地方にお住まいの皆様は、その土地の名産品を食べて楽しんでもらうことを何より願っています。私自身、ツールド東北等の地域のスポーツイベントへ積極的に参加しています。現状、コロナ禍における旅行はなかなか難しい一面もありますが、例えばふるさと納税などは、手軽にできる地域貢献です。本年は規模を拡大して、FOUREふるさと納税の取り組みを進めていきたいですね。

―――― 地域共生に関する今後の展望についておきかせください。

眞邉:いわゆるnon-FIT事業という新領域での協業が具体化しはじめていますが、これまでの地域に根ざした事業運営の賜物だと思っています。これらの取り組みは、単なる再エネ導入だけでなく、防災・BCPの観点からも自治体の皆様から評価を頂いています。
目下、政府は再エネ導入の主導的な役割を自治体に期待していますが、多くの自治体はゴールを理解しつつも、まだまだ手探りで進んでいる状況だと思います。ただ、今必要なことは、第一歩を踏み出すことです。ゴールは一つではない。試行錯誤を重ねながら、我々が先駆者となって「地域共生型の再生可能エネルギー事業」を全国に広めていきたいと思っています。当社は、これからも、微力ながらサポートを続けてまいります。

この記事の著者

リニューアブル・ジャパン株式会社 眞邉 勝仁
リニューアブル・ジャパン株式会社
眞邉 勝仁
代表取締役社長

リーマン・ブラザーズ、バークレイズなどの外資系金融機関を経て、東日本大震災をきっかけに2012 年1月、リニューアブル・ジャパン株式会社を設立、代表取締役社長に就任。
2019年12月、一般社団法人再生可能エネルギー長期安定電源推進協会を設立し、初代代表理事就任。2022年7月現在、同協会の理事 副会長を務める。
代表取締役社長

リーマン・ブラザーズ、バークレイズなどの外資系金融機関を経て、東日本大震災をきっかけに2012 年1月、リニューアブル・ジャパン株式会社を設立、代表取締役社長に就任。
2019年12月、一般社団法人再生可能エネルギー長期安定電源推進協会を設立し、初代代表理事就任。2022年7月現在、同協会の理事 副会長を務める。
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