再エネを手掛けて半世紀
当社は、四国電力グループのエンジニアリング会社として、1970年の会社設立以来、火力、水力、原子力発電所などの発電・変電設備にかかる建設・保守を通じて電力安定供給の一翼を担って参りました。
また、当社と太陽光・風力エネルギーとの関わりは長く、少し古い話をご紹介させて頂きますと、1970年代のオイルショックを契機とする国のサンシャイン計画※1から始まります。1981年に香川県仁尾町において太陽光エネルギーを反射鏡により集熱し、タービンを回して発電する太陽熱発電所、翌1982年に愛媛県西条市においては20kW※2の太陽光発電所の建設工事に何れも実証試験段階から携わりました。更には1990年代に北海道で国内初となる大型ウインドファームの設計・施工を行いました。あいにく、太陽熱発電については国内での実用化には至りませんでしたが、太陽光・風力発電については、現在まで日本全国で数多くの工事を手掛け技術力を培って参りました。
※1 エネルギーの多様化、長期安定をはかるため、新エネルギー源の研究開発を目標とした計画。
※2 順次増設を行い、1985年には目標の1,200kWまで拡大。40年経過した現在でも一部は現役で稼働している。
~ 太陽熱発電システム ~
トラフ型
タワー型
出展:NEDO再生可能エネルギー技術白書
地域と共存する発電所へ
これまで多くの再エネ発電所のEPC、O&Mを手掛けるなかで感じることは、FIT制度が導入されて以降、地域の人々をないがしろにしている発電所が散見されることです。制度の仕組みとして致し方ない面もありますが、投機目的として安価な部材を使い建設コストを下げて、事業採算性のみを追求する、または金融商品として完成後に売り抜ける短期的なスキームには地域の人たちが存在しておりません。
これらの発電所は最近問題視されるようになりましたが、電気は継続性が重視されるインフラですから、寿命の長い発電所が本来は求められるはずです。当然ながらそこには地域の人たちと共存は不可欠であり、FOUREと認識を共有するところです。
旧一電の産業用発電設備を担ってきた我々には常に“マイプラント”の意識が根付いており、その観点からも、単に発電所を建設するだけでなく、25年、30年にわたり地元と共存する発電所に育てていくために、“価値あるもの”を造るということが大事だと思っております。
そのような中で当社はエンジニアリング会社としてだけではなく、発電事業者として出資できる機会を模索しており、発電事業にコミットすることはもちろんのこと、事業会社として地域に責任を持つため、太陽光・風力事業を中心に参画を進めております。
今後も引き続き、再生可能エネルギーの普及・拡大に貢献し、エネルギーに携わる「総合エンジニアリング企業」として地域発展に貢献できるよう努めてまいります。
当社が100%出資する頴娃風力発電㈱
この記事の著者
四電エンジニアリング株式会社
綾田 善一
1982年の入社以来、電気の技術者として、都市配電地中化、550kV変電所設備や工場電気計装設備、新エネルギー関連の建設工事に従事。
2019年より執行役員プロジェクト開発管理室長。
1982年の入社以来、電気の技術者として、都市配電地中化、550kV変電所設備や工場電気計装設備、新エネルギー関連の建設工事に従事。
2019年より執行役員プロジェクト開発管理室長。
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