「マチごとエコタウン所沢」とは
マチエコロゴ
所沢市は、都市から約30kmの首都近郊都市として利便性を有する一方、武蔵野の雑木林や狭山丘陵、所沢航空記念公園などの豊かなみどりに恵まれ、都市近郊と自然が調和した埼玉県南西部の中心都市です。
東京のベッドタウンとして発展してきた本市ですが、宅地開発によるみどりの減少や昨今の少子高齢化の影響で、環境・教育・福祉など様々な地域課題の解決が急がれています。
そのような中で、東日本大震災を契機に、限りあるエネルギーや資源に過度に依存してきたライフスタイルの転換やモノを大切に使っていくという基本的な人の生き方に立ち返るとともに、地域の貴重で豊かなみどりを守り育て、「”人と人”、”人と自然”との絆」を大切にする「エコタウン」を築いていくため、2014年に『マチごとエコタウン所沢構想』を策定しました。現在では、構想の理念を継承した『所沢市マチごとエコタウン推進計画』に基づき、様々な取り組みを進めています。
再生可能エネルギーの導入と活用
本市では、再生可能エネルギーの導入として2014年に「メガソーラー所沢(発電出力1,053kW)」、2017年に「フロートソーラー所沢(発電出力385kW)」を整備しました。公有地を有効利用したこれらの設備では、合わせて一般家庭約403世帯分の年間電気使用量に相当する再エネを生み出しています。
生み出した電力は、本市などが出資して設立した地域新電力会社「㈱ところざわ未来電力」(後述)の電源としています。さらに、得られる売電収入は、本市の『マチごとエコタウン推進基金』に積み立て、市民などが太陽光発電設備の導入やエコリフォームを実施する際にその費用の一部を助成する『スマートハウス化推進補助事業』の原資に利用したり、市民体育館や道路照明灯・防犯灯をLED化したりするなど、市民に還元しています。
メガソーラー所沢
フロートソーラー所沢
地域新電力会社「㈱ところざわ未来電力」の設立
2018年には、電力の小売全面自由化をきっかけに、市が整備した太陽光発電設備から得られる電力を市域に広めること、再エネのさらなる普及を図ること、得られた収益を市域で循環させて地域の課題解決に活用することを目的に、市が51%を出資して地域新電力会社「㈱ところざわ未来電力」が設立されました。
㈱ところざわ未来電力では、先述したメガソーラー所沢やフロートソーラー所沢、東部クリーンセンターの廃棄物発電(発電出力5,000kW)などで発電された市内の再エネをはじめとした環境負荷の少ない電力を、公共施設や民間事業者、一般家庭などに供給し、エネルギーの地産地消を実践しています。
「マチごとエコタウン所沢」を目指して
本市は2020年11月、2050年までに二酸化炭素排出量の実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ」を宣言しました。市の事務事業については、公共施設の電力を㈱ところざわ未来電力に切り替えたことで、基準年度と比較し電力使用に伴う温室効果ガス排出量を84%削減(2020年度)することができました。しかし、市域全体で「実質ゼロ」を達成するためには、市の取り組みに加え、市民や事業者などの各主体に脱炭素の必要性を自分事としてとらえ、能動的に動いてもらう必要があります。現在、新たな取り組みとして、無作為抽出で選ばれた市民が気候変動対策について話し合う「気候市民会議」の所沢版「マチごとゼロカーボン市民会議」を開催しています。全5回の会議で課題や対策について議論してもらい、出し合った意見を市の政策に生かしていきます。
今後も、既存の脱炭素施策を着実に進め、国が示す「地域脱炭素ロードマップ」に沿った事業を展開し、市民や事業者などとともに「マチごとゼロカーボン所沢」の実現を目指します。
この記事の著者
所沢市
宮﨑 快
マチごとエコタウン推進課ゼロカーボンシティ推進室主任。
平成29年度所沢市役所入庁後、経営企画部広報課にて市ホームページやSNSの運営、広報紙の作成などを担当。
令和4年度にマチごとエコタウン推進課に異動。ゼロカーボンシティ推進室として脱炭素に関わる様々な事業・周知啓発業務に従事。
マチごとエコタウン推進課ゼロカーボンシティ推進室主任。
平成29年度所沢市役所入庁後、経営企画部広報課にて市ホームページやSNSの運営、広報紙の作成などを担当。
令和4年度にマチごとエコタウン推進課に異動。ゼロカーボンシティ推進室として脱炭素に関わる様々な事業・周知啓発業務に従事。
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