7月7日金曜日、七夕の日に「FOURE SUMMIT 2023」が開催されました。七夕は、織姫と彦星が年に一度だけ合うことを天帝より許された日です。その同じ日に、国、自治体、そして再生可能エネルギー事業者が一同に集い、脱炭素化の未来について大いに語らいました。
当協会主催の初めてのイベントということもあり、皆様にご参加頂けるか心配でしたが、WEB参加合わせて150名以上の方が集まりました。再生可能エネルギー事業者だけでなく全国の自治体や一般の方にもご参加頂き、少しずつですが脱炭素化の重要性が浸透していることを感じました。

イベントの冒頭に当協会代表の池内が挨拶いたしました。脱炭素化を推進する世界の潮流があるものの、日本の地域では再生可能エネルギー導入・拡大に関する様々な課題が存在し、その解決のためにも地域との共生の重要性が増しており、今日の議論を通じて皆で考えていきたい、との内容です。

まず、環境省地球環境局国際連携課の川又課長から、「G7サミット 及び気候・エネルギー環境大臣会合」の報告がありました。今回のG7で初めて具体的な再生可能エネルギー導入の数値目標が設定されました。また主要経済国やパリ協定締結国に対して、目標達成に向けた対策を要望する等、脱炭素化に向けた方策がより一層加速されているとのことです。
そして、再生可能エネルギー先進国のドイツでは地域共生が進む事例をご紹介頂きました。特に再生可能エネルギー設備の約半分が市民による出資だとの事例については、多くの参加者が驚き、日本との違いに関する質問等がありました。
G7ではサステナブルな経済社会の実現に向けて、脱炭素社会への移行、循環経済への移行、及び自然再興の取組への総合的アプローチの重要性が強調されたとのことです。再生可能エネルギー事業に関わるものとして、自分たちの役割の重要性を再認識し、身を引き締める思いでお話をお伺いしました。



次に、かすみがうら市の宮嶋市長からは、脱炭素化に向けた地域の課題をお話し頂きました。本年５月にゼロカーボンシティ宣言をする中で、環境に対する意識、対応する組織や人材が不足していることが課題として見えてきたとのことです。これから、意識作りのための啓蒙活動や積極的な官民連携に取り組む中で、脱炭素に関する先行的な地域に踏み出していきたい、と強く宣言されました。今後目指すべき将来像として、エネルギーの地産地消、地域循環型社会での産業基盤強化、脱炭素化につながる農業の推進を掲げました。
かすみがうら市は、日本第２位面積を誇る湖「霞ヶ浦」や風光明媚な田園風景等、自然豊かな魅力あるエリアです。脱炭素化実現のためのパートナーの一つとして当協会を選んで頂いたことに感謝するとともに、この地域の魅力を永続的なものにしていくために、是非とも一緒に取り組んで行きたい、と強く感じました。



そして、登壇されたお二人に合わせて、当協会の理事・幹事とのトークセッションを行いました。お二人の話に刺激を受けたこともあり、再生可能エネルギーの未来に関する、とても熱いセッションが繰り広げられました。登壇したメンバー全員が地域との共生の重要性とその課題を認識しており、様々な事例を取り上げてもらい、課題解決のための多くのヒントがありました。今後もこのようなセッションを続けて行きたいと思います。



その後は、多くの参加者にお残り頂き懇親会を開催し、大いに盛り上がりました。
会場にお越しいただいた方には、再生可能エネルギーの未来に関する願い事を短冊に書いて頂きました。私たちが真摯に取り組むことで、きっと天帝が願いを叶えてくれるものと信じております。

▼FOURE SUMMIT 2023開催のお知らせ
https://www.foure.or.jp/news_article_2023_07_31.html

▼アーカイブ映像
https://media-foure.jp/#event