再生可能エネルギー事業参入までの道のり

2021年に開始した再生可能エネルギーサービスは、弊社代表の「いずれクリーンなエネルギー環境の下で住みたいと思う人が増える時代が来る」という考えから誕生しています。

弊社はWi-Fiを中心とした通信事業を営んでおりますが、東日本大震災の翌年の2012年から再生可能エネルギー事業に参入する構想を抱き始めました。

インターネット無料マンションが実現できたのなら、電気代無料マンションも実現できるのではないかというところから構想が始まりました。当時は、太陽光発電設備導入のコストが非常に高く、アパート・マンションのオーナー様は太陽光発電を導入しても、固定価格買取制度で売電し、利回りの一部にすることのほうが一般的でした。

その後数年が経過し、改めて太陽光発電について調査したところ、随分と機器のコストが下がっており、太陽光発電の構築・運用コストをさらに下げることが可能であれば、インターネット無料マンション同様、電気代の無料化（定額化）を実現できるのではないかと考えました。さらに、再生可能エネルギー事業は通信事業と非常に親和性が高いものという考えに至ったため、参入を決めた次第です。

オングリッドとオフグリッドのハイブリット運用

ファイバーゲートの再生可能エネルギーサービスは、太陽光パネルおよび蓄電池を自治体・マンション・ホテル等、様々な施設に設置し、発電した電力を効率的に使用する設計と構築を行います。弊社が目指すのは、「地産地消モデル」にも似た「自家発電自家消費型」のモデルです。

しかしながら、完全なオフグリッド※1だけでは安定した電力を供給することが難しいのが現状です。そのため、オフグリッドにオングリッド※2を掛け合わせた電力供給、いわゆるハイブリッド型の運用方法を弊社は採用しています。

今後、様々なイノベーションが起こり、蓄電池の容量や太陽光発電の発電効率が上がって完全なオフグリッドが実現する時代も来るかと思いますが、コストバランスや機器の性能を考慮すると、現在ではハイブリッド運用が最も適していると考えております。

※1 オフグリッド…電力会社に頼らず構内で自家発電にて電力を賄う状態
※2 オングリッド…電力会社から調達する電力

現在の活動状況

2022年3月に、埼玉県川口市に自社所有の賃貸マンションを建設し、太陽光発電と蓄電池の実験棟として運営を行っています。賃貸住宅の屋上に太陽光パネルを設置し、蓄電池との組合せにより、割安な料金で電気をご入居者様に提供しております。再生可能エネルギーサービスの他に、インターネット環境（インターネット無料）、IoTサービス、顔認証インターホンや防犯カメラなどを完備しています。

インターネットとIoT、再エネを組み合わせたシステム（WEBアプリ）を開発し、電力消費量や電気代の「見える化」も行っています。この実証実験を活かし、集合住宅における自家発電自家消費システムの向上を目指しています。

さらには、北海道東神楽町と連携協定を締結し、官民協働でDX化と再エネを活用したゼロカーボンの取り組みを推進しています。東神楽町の複合施設に自家発電自家消費型太陽光発電システムを導入し、遠隔監視のシステムにて、発電量の状況や蓄電池に充電された電力量の管理を行っております。

現在、企業はESGやSDGsへの対応を通じて、社会課題の解決に貢献することが強く求められています。そのためには、持続可能なビジネスモデルが必要です。当社は再生可能エネルギー事業を通じて、グローバルな目標である二酸化炭素（CO2）削減に少しでも貢献したいと考えています。